2020年2月7日に発売されるテーラーメイドのSIMシリーズのラインナップの中から、SIM MAXアイアンの試打を行いました
SIM MAXアイアンは見た目どおりのテーラーメイドのハイパフォーマンスモデルという位置づけにあたるアイアンで、モデル名こそ変わりましたが、M6アイアンの後継モデルです
今作もストロングロフト設定なので、飛距離性能は当然のことながら、「フルレングスエコーダンピングシステム」という振動を吸収するダンパーをフェース裏に配する事で、打音や打感に関しても改良されたようなので楽しみなアイアンです
それではまず、試打データからご覧いただきましょう
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SIM MAXアイアンの試打データ
SIM MAX 7番アイアン+KBS MAX 85S(スチール)
ヘッドスピード | 41.0m/s |
ボールスピード | 53.1m/s |
打ち出し角 | 20.4° |
左右打ち出し方向 | 2.3° |
バックスピン量 | 5565rpm |
サイドスピン量 | -611rpm |
センターからのブレ | -7yd |
キャリー | 164.2yd |
総距離 | 174.6yd |
試打クラブはSIM MAXアイアン7番アイアンにKBS MAX85 Sが装着されたもの
飛距離性能
飛距離的には同種のアイアンの中でも、めちゃくちゃ飛ぶといった感じではありませんでした
なぜかと言うと弾道の高さとバックスピン量が多いのが要因です
ただ、捕まり自体が強めのモデルでありながら、これだけのスピンが入るモデルは貴重
弾道と高さと相まってグリーン上ではしっかり止めることができるでしょう
飛びだけなら、兄弟モデルであるSIM MAXアイアンなどのさらにロフトが立ったモデルも用意されているので、そちらに期待したいところ
弾道&方向性
ロフト角28.5°の他のアイアンと比較しても、打ち出し角が高く高弾道なのが最も印象的
しっかりと低重心化できているといった感じで、いつもどおりの打ち出しの高さよりも遥かに高さが出ていました
捕まり自体もかなり強く、元来スライサーであるぼくが使用しても良い感じのドローが出ています
右方向へのミスはほぼ消せるといった感じで、打球も左方向へと集まりました
反対にフッカーには扱いにくいアイアンにはなってくるので注意が必要です
優しさ
捕まりが強く、打点がブレても打ち出し方向が一定するので、非常に優しく打てるアイアンです
ぼく自身も元来スライサータイプなのですが、そういったゴルファーでも捕まった打球が打ちやすいという点でも。多くの方が優しく扱えるモデルかなと感じます
特にトウ側でのヒット時でのヘッド挙動の安定感が高いのが印象的で、打ち出し方向のバラつきが小さいですね
SIM MAXアイアンの弾道イメージ
画像を見て頂くとわかるとおり、概ねこのような感じのドロー弾道です
嬉しいのは打ち出し方向が安定しているので、落下地点がほとんどぶれないというところ
左右打ち出し方向が安定しているのは、大型ヘッドのメリットが活かせていると感じる部分で、SIM MAXアイアンの最も強みとなっている部分です
個人的にも最も嫌な、左に出てそこからさらにフックするというような打球は出ませんでした
SIM MAXアイアンの打感&フィーリング
基本構造はポケットキャビティタイプですが、フェース裏に「エコーダンピングシステム」というものが内蔵されています
同タイプのアイアンと比較すると、振動が少ないですし、打音も低め
所謂、打感の柔らかいタイプとは異なりますが、違和感の少ない感触です
P790アイアンなどの中空アイアンにも充填剤が内蔵されたりしていますが、それに近い打感です
パチーンっと弾くのが好きなら逆に物足りないかもしれません
SIM MAXアイアンのデザインや形状
トップブレードは厚めですが、フェース長が短めなのが特徴で、オフセットが割りかしついています
重心距離が短めな設定なのも捕まりの良さに結びついていると言えます
形状的にも捕まる要素が詰まっていますが、飛び系アイアンにしては癖があまりなくて構えやすい形状です
フェースを前方から見た写真ですが、スッキリした見た目
テーラーメイドのアイアンではおなじみのスピードポケット
ソールはそこまで厚くないので、抜け自体も悪くありません
これぐらいのソール幅です
バックフェースはこのような感じです
SIM MAXアイアンのカスタムの必要性
カスタムは基本必要ないと感じます
重量級のスチールシャフトを装着するのは、捕まりや打球の上がりやすさなどのメリットとなるヘッドの性能を失ってしまう可能性があるので、おすすめしません
スチールならNS950などの90g台までにしておくのが良いでしょう
カーボンなら純正のTENSEI BLUEをそのまま使うのがおすすめです。アフターマーケット用のカーボンシャフトは基本的に先端剛性の高いモデルが多いので、ヘッド性能を活かすなら純正が無難です
まとめ:SIM MAXアイアンは捕まりと上がりやすさが秀逸
捕まりの良さと打球の上がりやすさが優秀なアイアンといえるでしょう
飛距離に関していえば、これ以上に飛ぶアイアンはたくさんありますが、打ち出し方向の安定性や、フックの度合いも計算がしやすいのは、アイアンというクラブを選ぶ上では大きな強みです
基本的なターゲットはアベレージゴルファーで、その中でもスライサーにはうってつけかなと思います
また優しく打てるアイアンながら、アドレス時の見た目のスッキリ感や、同タイプのアイアンと比較しても打感的に優れているのも嬉しいポイント
正直なところで言うともう少し飛距離が出てくれれば、なお良かったですが、多くのゴルファーが使えるモデルということで概ね高評価なアイアンとなりました
以上、【テーラーメイド】SIM MAXアイアン試打・評価でした
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